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東海のレジャー施設、コロナの影響等で7割が前年度割れ————集客1位は1,550万人のナガシマリゾート

2020.08.27

【コロナウィルスの影響等で7割が集客減】

 2019年度は、年度末にかけて日本国内でも感染者が現れたコロナウィルスが大きくレジャー施設の集客数に影響を及ぼした。特に年度末の稼ぎ時である春休み期間に休業を余儀なくされた施設も多く、全体では約7割の施設の集客数が対前年割れという結果となった。当社が毎年実施している「東海3県主要集客施設・集客実態調査」の2019年度(2019年4月~2020年3月)の結果によれば、前年と比較ができる回答施設77施設のうち54施設(70.1%)が前年比で減少となっている。多くの施設が年度末のコロナウィルスの影響を要因としてあげているが、2019年度においては、お盆の時期などの台風上陸も減少の要因と回答している。コロナウィルスの影響は、利用者の自粛による出控えと施設側は感染対策として休業を余儀なくされたことが大幅な集客減を招いた。特に今年の1~3月、また年度を越えた4~5月においても前年比で減少した施設が圧倒的に多い結果となっており、これらはまさしくコロナの影響である。一方、子どもたちの学校が休みになったことから、近場の公園系の施設など密を避けられる施設においては、他のレジャー施設よりも減少幅が抑えられたという施設もある。また、2019年度は暖冬であったことも公園系の施設にとっては追い風となり、全般的に公園系の施設の年間集客数は善戦している。77施設のうち増加した施設は22施設(28.6%)であったが、うち開放的な屋外の公園系施設が半数の11施設であり、これらは台風の影響によるマイナス面はあったもののコロナの影響を最小限に抑え、暖冬の恩恵を被った結果と言えよう。

【ナガシマリゾートは14年連続でトップ】

 集客数上位を見ると「ナガシマリゾート」(三重県桑名市)が前年度と同数の約1,550万人でトップ。コロナ感染時期に遊園地「ナガシマスパーランド」を休園したものの、総数では前年度の集客数を維持した。2位は、愛知県ではトップとなる約846万人の「中部国際空港セントレア」(愛知県常滑市)。2018年10月に開業した複合商業施設「FLIGHT OF DREAMS」が初めて通年でカウントされたことや、隣接地に愛知県国際展示場「Aichi Sky Expo」が8月に開業したこともあり、前年比13.1%の増加となった。3位は約810万人を集客した「刈谷ハイウェイオアシス」(愛知県刈谷市)。2015年度の999万人をピークに減少が4年続いているが依然高い集客力を維持している。
 また、前年比増加率の上位では、前年度休館の反動増となった愛知県美術館が1位、中日新聞社等が主催した「スヌーピーミュージアム展」が人気を呼んだ名古屋市博物館が2位となっている。

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