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2018.10.12
2030年の将来推計人口、愛知県の指数は全国3位
東海エリアの市町村別では愛知県長久手市がトップ
愛知県の将来推計人口の減少率は全国上位3位
5年に1度実施される国勢調査によれば、わが国の人口は2010年の1億2,806万人をピークに減少化に向かい、2015年には1億2,709万人と約100万人減少した。東海エリアにおいても同様の傾向となっており、2010年の1,511万人から2015年には1,503万人に減少している。ただし、東海エリア4県のうち愛知県だけは増加を続けており、2010年の741万人に対し、2015年は748万人となっている。
一方、国立社会保障・人口問題研究所による将来推計人口(2017年推計)を見ると、2015年に対し、2020年には全国、東海エリアともに減少するが、愛知県のみ増加すると推計されている。そして、さらに10年後の2030年を見ると愛知県も減少に向かうと推計されている。ただし、愛知県は減少すると推計されているものの2015年を基準(100)とした2030年の指標を見ると98.3と全国第3位(1位は東京都の102.7、2位は沖縄県の102.5)の指数となっている。
東海エリアの市町村別では長久手市の118.0がトップ
東海エリアの市町村別の将来推計人口指数を見ると、上位20市区町村には愛知県が17市町が入っており、他県では三重県が2町、岐阜県が1市入っている。最も高い指数を示しているのが長久手市の118.0。名古屋近郊の田園都市として、住宅地開発が進むほか、イオンモール長久手やIKEA長久手などの商業施設も続々と誕生しており、人口が増加し続ける活気ある住みやすい町として全国からも注目されている。三重県で上位に位置づけられる朝日町と川越町は名古屋市と四日市市の中間の町であり、両市への至便性や高速道路網の充実が人口増の要因と推測される。また、注目されるのは上位に名古屋市中区(3位)、名古屋市東区(5位)が入っている点である。名古屋市の中心部である両区は、都心部でありながら高層マンションの開発が進んでおり、名古屋においては住宅の都心回帰現象も起こっており、将来を見据えても、これらの状況は続くものと見られる。
都道府県別総人口と指数
2015年の総人口を100としたときの推計総人口の指数
2015年の総人口を100としたときの推計総人口指数
出典:日本の将来推計人口(平成29年推計)(国立社会保障・人口問題研究所)を加工して作成