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2020.10.28
愛知県のショッピングセンター数は全国2位
—今年も話題の商業施設が続々と開業
【愛知県2つ目の「ららぽーと」が開業】
9月14日、名古屋市郊外の愛知県東郷町に、「ららぽーと」ブランドでは愛知県では2カ所目となる「ららぽーと愛知東郷」が開業した。東海エリアでは4カ所目(静岡県内が2カ所)となり、年々、ららぽーとブランドが東海エリアにも浸透してきた。
愛知県は、都道府県別ショッピングセンター数では、東京都に次いで全国2位であり、大阪府と並んだ年もあったが、ここ数年2位を維持している。愛知県は、車社会が浸透しており、車で利用しやすい大規模郊外商業施設が多く存在しているものと推測される。
一方で、新しいショッピングセンターとの競合地域も出てきており、今回開業した「ららぽーと愛知東郷」の立地する名古屋市東部郊外エリアは、ここ数年、「プライムツリー赤池」や「イオンモール長久手」など新たな大規模ショッピングセンターが開業しており、車移動商圏1時間圏内にひしめく、愛知県内でも有数の商業集積地域となっている。
【名古屋・栄に公園と店舗が一体となった新名所が誕生】
一方、都心部の名古屋市栄地区でもショッピングセンターの括りではないが、市民憩いの場でもある久屋大通公園に公園と店舗が一体となった新しい商業・公園空間「Hisaya-odori Park」が9月18日に開業した。同施設は、公園に店舗を設置し、公園とあわせて運営・維持管理を行うPark-PFI制度を用いた事業で、同事業としては日本最大級のプロジェクトである。
公園面積も含むが、南北約1km、敷地面積は約54,122㎡と大規模ショッピングモール並みの広大な面積に35店舗(うち名古屋初は21店舗)が配置されている。公園と一体型であることから、店舗を出れば公園空間であり、飲食もテイクアウトやテラス席等で対応するなど、withコロナ時代の新しい生活様式にも相応しい。4つのゾーンに分かれており、名古屋テレビ塔を挟むエリアから名古屋城方面の北エリアまで、商業、飲食施設から芝生広場でのアクティビティまで様々な人に合ったそれぞれの楽しみ方ができる。テレビ塔の前には全長80mの水盤を設置したほか、樹木や植栽など公園の環境整備にも力が入れられている。また、アートベンチやサインなどにも工夫が凝らされるなど、快適な都市空間となっている。名古屋・栄地区では、今後も新しい商業施設計画が目白押しであり、栄のまち全体のさらなる魅力の創出に期待される。