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2020.06.05
外食消費が高い岐阜市、名古屋市
和食、喫茶代の消費額は全国1位、2位
【全国を上回る東海エリアの外食消費】
総務省が毎年発表する家計調査(二人以上の世帯:2017年~2019年平均)によれば、東海エリア各県の県庁所在地の年間外食消費額はいずれも全国平均を上回っており、外食が盛んな地域と言える。名古屋市は全国4位の210,347円、岐阜市は6位の207,934円、静岡市は11位の182,090円、津市は17位の175,738円といずれも全国平均の172,378円を上回っている。
外食の品目別に見ると、細分化された15の品目のうち10の品目で、上位5位までに東海エリアの都市がランクインしている。特に、和食と喫茶代は、ともに岐阜市が1位、名古屋市が2位となっている点が注目される。和食では、全国平均23,048円に対し、岐阜市が44,954円、名古屋市が39,540円となっており、岐阜市では全国の倍近い消費がなされている。また、喫茶代も岐阜市が14,522円、名古屋市が12,768円と全国平均の7,005円を大幅に上回る。岐阜市の場合、月平均約1,210円が消費されており、コーヒー1杯を400円とすれば、月平均3回は喫茶代を消費していることになる。両市ともにモーニングサービスが盛んであり、喫茶店文化が市民に浸透していることも要因として、全国トップの消費額となっているものと思われる。他の品目でも名古屋市、岐阜市は上位にランクインしている品目が多くなっており、全般的に外食が盛んな都市であることがわかる。
【浜松市の餃子は2位】
図表には示していないが、食に関する他の項目のうち調理食品では、浜松市が餃子で全国2位、うなぎのかば焼きも2位となっており、地域の食文化が消費に表れている。特に、餃子のまちである浜松市と宇都宮市の1位争いは毎年、全国ニュースにもなっており、2019年は宇都宮市にトップを譲っている。2016年以降、宇都宮市と浜松市は毎年1位が交替しており、2020年に浜松市が再びトップに返り咲くか注目される。
一方、果物部門においては、岐阜市が柿の消費が1位である以外は1位の品目はないが、みかんでは静岡市が5位、浜松市が6位と、みかん生産地ならではの順位となっている。外食や加工食品では上位にランクインされてなかった津市は、果物では、梨、いちご、バナナの消費額がいずれも5位となっており、果物の消費が高いことがわかる。