MARKETING MAGAZINE
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INTERVIEW
2024.04.25
バンテリンドーム ナゴヤ初の芝広告で話題に
120周年の“新しいノリタケ”を紙上で発信
ー2024年1月1日、創立120周年を迎えられました。おめでとうございます。
片岡 ありがとうございます。
ー120周年への思いをお聞かせいただけますか。
片岡 おかげさまで弊社は、創立120周年を迎えることができました。これもひとえに皆様のお陰と深く感謝しております。食器製造で事業を起こし、そこから派生したさまざまな技術を使って事業を拡大していった歴史が我々にはあります。今後もこれらの技術を活かし、更に事業を拡大していきたいと思っています。そして、創立120周年を機に、今年7月には「ノリタケ株式会社」と社名変更する予定です。ブランド名「ノリタケ(Noritake)」と社名を統一することで皆さまに覚えていただき、ブランド認知向上を図るとともに、企業価値向上に取り組んでまいります。
ー日本全国、ノリタケの食器に馴染みがありロゴもご存知だと思います。一層、会社と商品が一致することになり非常に良いタイミングでの社名変更ですね。
片岡 おかげさまで当社は食器で親しみを持っていただいていますが、昨今、食器を買って人をもてなす食文化が少なくなってきているように感じます。また弊社も食器以外の領域、いわゆるBtoBのところで事業を拡大していますので、一般の消費者の方と接することが少なくなっていました。そこで、ブランド名と社名を統一することで、国内外における更なるブランド認知向上を図っていきます。
ー創立100周年の記念事業として、2001年にノリタケの森をオープンされました。今でこそ世界がSDGsに取り組んでいますが、御社は昔から社会貢献を打ち出し、創業から素晴らしい考えが受け継がれてきたことが分かります。
片岡 創業者が事業を起こしたときの背景や思いを知れば知るほど、地域や社会、国への貢献といったところが始まりだったと分かります。それを我々も受け継いでいかなければなりません。コロナ禍を経て、社会が変化する中、我々の事業がどうやって社会に貢献していくか、そしてそれをどのように認知していただくかが課題です。
ーバンテリンドーム ナゴヤ初の、フィールド上の芝広告を掲出されたことが注目を集めています。狙いを教えていただけますか。
片岡 先程も申しましたように弊社は、BtoB向けの事業が拡大しているところもあり、一般の方と接する機会や訴求力が弱くなっていることが課題だと感じていました。そこでサイネージ広告を名古屋の主要駅に出したり、テレビ広告を打ったりしてきましたが、よりインパクトの大きいところでブランドを認知していただきたかったことが大きいですね。また、バンテリンドームとしても、我々としても初めての試みですので、みなさんの中で数多くの話題に上ることを期待しています。
ー中日新聞 中日ドラゴンズ特集に掲載された全面広告では、目に優しいユニバーサルデザインで読みやすい紙面になりました。バンテリンドームの芝広告も目立ちます。このロゴと食器の裏に書いてあるロゴが一致するので、相乗効果を呼んで、よりブランディング効果も上がると思います。
片岡 ドラゴンズのカラーはブルーです。弊社のコーポレートカラーもブルーなので、ブルーで作ることも検討しました。しかし、その他のページも当然ブルーが多いので、少し濃い目の色にして、白抜きの文字でインパクトを出しました。ノリタケはこれまでこういった広告を出したことがなかったので、この広告を見て、ノリタケが変わろうとしていることを皆さんに感じていただけたら嬉しいです。また、ドラゴンズの2024年のスローガンも「勇龍突進 Always be a challenger!」なので、我々の挑戦とドラゴンズの“チャレンジャー”が重なり、良いコラボレーションができるのではないかとの思いで今回の広告のデザインを決定しました。
ー御社は事業領域の転換、「環境」「エレクトロニクス」「ウェルビーイング」の3つの成長領域に力を集中され、それが順調に進んでいることも好調な業績に表れています。今後、ステークホルダーの方々にどういったメッセージを発信されますか。
片岡 2022年度から第12次中期経営計画が始まりました。第12次計画の策定の際に、どういった中期計画を立てるのかの議論が社内であり、長い目で見たビジョンを掲げ、そこに向けて3年毎に何を行うかを考えることにしました。2030年に我々はどんな姿になっていたいのかを考えたとき、やはり食器で培った技術をコアとしたノリタケグループならではの価値提供を通して、社会から必要とされ、欠かせない存在になるという想いを込めて、長期ビジョン「マテリアル×プロセスの独自技術で変化する社会の欠かせない推進役へ」を策定しました。そして、長期ビジョンを実現するために、成長領域と定めた3分野「環境」「エレクトロニクス」「ウェルビーイング」へ事業領域の転換を進めていく。この取り組みを通じて、地球を元気に、社会を便利に、人と社会を幸福にする企業となることを目指し、事業を推進してまいりますので、従業員だけでなくステークホルダーの皆さまにご理解いただき、ご支援いただければ非常にありがたいです。
ー最後に、新聞広告に対するご意見があればお願いいたします。
片岡 中日新聞さんはやはり地元に対する発信力が大きい。そこに我々の話題を紹介いただけることは、非常にありがたいです。弊社の事業やノリタケの森の活動など、地元に密着した活動を行っておりますので、引き続きご紹介いただければと思っています。
—本日はありがとうございました。