MARKETING MAGAZINE

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特別企画

2018.12.10

パパラボ×すくすく

子育て応援企画
子育て意識改革に向けて

東京新聞が運営する子育て情報メディアサイト「東京すくすく」が2018年9月にオープン。
子育ての喜びや疑問、不安などを分かち合える場として、オリジナル記事やコラムが読者の関心を集めている。
一方、電通では2016年、子育てに取り組むパパやその家族を対象とした研究チーム「パパラボ」を設立。

子育てや育児に関する情報が世の中に氾濫するなか、子育てをめぐってどのような課題があり、今後どのような社会を目指すべきなのか、東京すくすくと電通パパラボが意見交換のための座談会を実施した。

まずは、電通パパラボ設立の経緯や役割を教えてください。

服部 電通では、2009年に母親視点から企業のマーケティング活動を支援するチーム「ママラボ」を設立しましたが、共働き世帯が当たり前になり、家事や育児に参加する父親が増えたことで、2016年に父親や子育て家族をターゲットとした研究チーム「パパラボ」を立ち上げました。メンバーも全員が子育てパパです。しばらく前に「イクメン」という言葉が流行りましたが、子育てをする父親が特別にみられるのではなく、育児は楽しいもので、みんながやっているのは当たり前という社会にしていくことが役割の一つかなと思っています。

現在の子育てを取り巻く環境についてどうお考えですか。

熊木 人間は本来集団で子育てする生き物なので、核家族化が進み親の負担は相対的に増えています。共働きが前提になり、パパの育児参加が注目されますが、夫婦二人だけでやろうとすること自体、実は無理があると思います。

寺本 家事代行もあまり浸透しませんね。家事をやらないとサボっているという固定観念がハードルになってしまっているのかな。

高島 私は便利家電を使っていますよ。家電メーカーさんに子育ての手助けをしてもらっている感覚です(笑)。

石井 そうか、人じゃなくてもいいんだ(笑)。


子育ての楽しさを伝えていきたいというお話がある一方、夫婦2人では育児が難しいという話も出ました。
どうすれば良くなっていくのでしょう。

高島 弊社は広告代理店なので、コミュニケーションを通じて意識を変えたいという気持ちはありますね。

熊木 人は失敗しないと成長しないので、失敗を恐れずチャレンジすべきなのに、子育てに関する失敗にはなぜか厳しいと感じます。人や社会の意識はなかなか変わらないので、子育てに前向きに挑戦する人を応援するなら、環境を先に整えてしまう方が大事かもしれません。

服部 たしかに、劇的に変えるのなら制度やルールを先に整備してしまうのは有効な方法だと思います。

池上 育休なんかでもそうですけど、制度を利用するとき、どうしても変な遠慮が出てしまうじゃないですか。利用する側も、使える制度は適切に活用して、自分のスタンスを周囲に示していけるといいですね。

石井 電通さん内部ではそういう意識は浸透していますか。

服部 定着しつつあるのではないでしょうか。私も子どもができたときに上司に報告したら、第一声が「育休はどのくらいとるの?」でしたし、営業の20代男性が「育休を1年取ります」という事例も出てきています。

寺本 私たちの子どもが働くころにはもっと変わっているかもしれませんね。

パパとこどもの遊び方AtoZ

パパラボが制作した冊子。パパが自然と子育てに参加できるように、26種類の遊び方のコツを紹介。パパならではのアイデアが満載。

パパクラスター

アンケート調査を基に、パパを「全方位パパ」など6つのクラスターに分類。

東京すくすくでは東京ならではの子育て事情を中心に情報発信を始めていますが、
よく利用する子育て情報はありますか?

服部 自治体のメルマガですね。予防接種のお知らせや季節のイベントなんかは助かります。

小林 行政の側も孤立させないという意識で情報発信に力を入れています。私の場合、いちばん役立ったのはやはり地域のコミュニティです。一緒に子育てをがんばったママ友とは、年をとっても一緒だって思える絆があります(笑)。

高島 コミュニティに参加するのは大事ですね。私は世帯数の多いマンションに住んでいますが、お互いに助け合える関係を築いておくと孤立しないで済みますし。

小林 東京すくすくも子育て世代がつながれるような情報発信を目指しています。新聞社が運営する意義は、綿密な取材に基づいた正確な情報を出すことだと考えていますが、パパラボの皆さんから見て、何かご要望があればお聞かせください。

服部 新聞という媒体の性質上、全体的に悩み系にフォーカスしている記事が多い印象です。それはそれで重要ですが、子育ての楽しさを伝えるような記事や家族で一緒に楽しめるようなコンテンツもあるといいなと思いました。

熊木 新聞社は客観的な立場から提言ができるメディアだと思うので、社会全体で子育てを支えるという意識の浸透を後押しするようなコンテンツに期待したいですね。

本日は貴重なご意見をお聞かせいただきありがとうございました。