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愛知県の製造品出荷額は42年連続全国1位————————東海エリアの出荷額の全国シェアは25.1%

2020.12.16

【圧倒的な強さ、愛知県の製造業】

 東海エリアは全国有数のものづくり圏域として知られるが、統計を見るとそれを裏付ける強さが如実にわかる。今年8月に発表された2018年の工業統計調査(確報)によれば、製造品出荷額で愛知県は全国都道府県別で42年連続1位となっており、揺るぎない製造業県トップを維持している。昭和、平成、令和と3時代を跨いでの首位の独走である。愛知県の製造業出荷額は、約48兆7千億円で、全国の約331兆8千億円の14.7%を占める。2位は神奈川県であるが、約18兆4千億円と愛知県との差は大きく、いかに愛知県の製造業出荷額が突出しているかがわかる。
 東海エリアでは、静岡県もものづくり県として知られるが、約17兆5千億円で全国4位につける。また、三重県は約11兆2千億円で全国9位となっており、上位10位までに東海エリアが3県入っている。岐阜県の約5兆9千億円(21位)を加えると、東海エリアの製造業出荷額は、約83兆4千億円となり、これは全国の25.1%と4分の1を超えるシェアを誇る。ここ数年、25%前後で推移しており、全国における位置づけの変化はない。前年と比較した出荷額の伸び率では、三重県が前年比106.7%、岐阜県が104.7%、静岡県が104.5%と全国の104.0%を上回っている。愛知県の前年比は103.7%と全国の伸び率を下回るものの、増加額は約1兆7千億円と全国最多である。
 また、製造業の事業所数では、大阪府が15,500カ所で1位、愛知県はそれに次ぐ15,322カ所で2位。従業者数は、愛知県が約86万人で全国の約11%を占めており、2位の大阪府の約45万人を大きくひきはなしての1位となっている。

【部門別では輸送用機械器具が大きなシェア】

 製造品目別で見ると、なんといっても自動車やオートバイ等の輸送用機械器具が圧倒的な全国シェアとなっているのが特徴だ。輸送用機械器具部門では、製造出荷額、事業所数、従業者数のいずれも愛知県が1位、静岡県が2位となっている。特に同部門の製造出荷額は、愛知県が約26兆9千億円と全国の38.4%をも占めており、静岡県の6.4%、三重県の3.6%、岐阜県の1.6%を加えると、東海エリア合計でちょうど半分の50.0%を占めることになる。また、愛知県の製造出荷額に占める輸送用機械器具の割合は半数を超える55.4%となっており、いかに愛知県において重要な産業であるかがわかる。
 尚、トヨタ自動車は、コロナ禍において2020年度の上半期の純利益は前年比45%減少したものの2020年度1年間の純利益予想をこれまでの7,300憶円から約2倍となる1兆4千億円に上方修正しており、コロナ禍においても堅実な業績を上げる見込みである。

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