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東海エリア2019年プロジェクト動向
2019年、セントレア新時代へ。栄地区の開発動向も注目

2019.02.13

建設が進む愛知県国際展示場「Aichi Sky Expo」(2018年11月撮影)

セントレア周辺エリアの開発に注目

 今年の東海エリアのプロジェクト動向で最も注目を集めるのが中部国際空港セントレアエリアである。空港自体の様々な開発の他にも周辺エリアでの開発が続き、2005年の開港以来の大きな節目を迎え、新たなセントレア時代に突入する。  特に注目されるのが、2019年度上期に予定されるLCC対応の新ターミナルビルの開業である。訪日旅行客も増加傾向が続いており、国内外からのLCC路線の拡大に大きな期待が寄せられる。また、昨年10月には、その隣接地に複合商業施設「FLIGHT OF DREAMS」が開業している。そして、今年9月には、国内有数の大規模展示場となる愛知県国際展示場「Aichi Sky Expo」が空港島に誕生する。同施設は、新ターミナルビルとFLIGHT OF DREAMSと連絡通路で結ばれることから、これらの施設が一体となった活性化に期待される。  さらに、空港島には昨年から今年にかけてホテルの新設、増設が相次いでおり、これら相互の集客機能を活かした新たなにぎわいが中部国際空港島に生まれる。  空港以外の東海エリアの社会資本整備で注目されるのが、新名神高速道路の延伸である。  新四日市JCT~菰野IC~亀山西JCT(いずれも三重県)の区間が今年の3月までの開通が予定され、東海エリアと関西のネットワーク強化に期待される。

名古屋都心部の開発は、名駅から栄へ

 2027年のリニア新時代まであと10年を切った東海エリア。リニア駅が開業する名古屋駅前周辺の再開発の動きはオフィス、商業ビル、ホテルなどを中心に依然続いている。一方、名古屋のもうひとつの繁華街、栄地区においてもさまざまな計画が動き始めている。昨年6月に閉店した丸栄跡地の再開発が検討されるほか、栄の中心部に大丸松坂屋が新しい商業施設の開発計画を進めている。また、中日ビルも2024年度の完成を目指して、高さ約170m、地上31階、地下4階建てのホテル、商業、オフィスなどから構成される超高層ビルの建て替え計画を発表している。その他にも、久屋大通公園でも再整備が来年までに行われ、新しいにぎわい空間が生まれるほか、栄の地下街「サカエチカ」も今年の11月にはリニューアルを終える予定となっている。着々と栄のまちは姿を変えつつあり、数年後の新しいにぎわいのまち「栄」の姿に期待される。   また、栄地区周辺でもうひとつ注目されるのが高層マンションとホテルの開発ラッシュである。ホテルについては、年々増加を続ける訪日外国人旅行者の受け入れとともに、リニア時代に向けたビジネス・交流人口の増大に期待しての動きと捉えられよう。一昨年から昨年にかけて2年間で、約4,800室も増加しており、今年の計画を見ても主なものだけでも約2,300室も増加することになる。

商業施設から集客施設まで東海エリアの新しい動き

 商業施設では、今年の秋に静岡県沼津市に開業が予定される「(仮称)三井ショッピングパークららぽーと沼津」が、東海エリアでは3店舗目、静岡県内では2店舗目となるららぽーととして注目される。集客施設では、新たな産業観光施設の誕生に注目が集まる。三重県津市では、今年の7月に「ベビースター」の工場一体型テーマパーク「おやつタウン」が開業する。また、岐阜県美濃加茂市では、全国でも珍しい工作機械の体験教育型の展示施設「ヤマザキマザック工作機械博物館」が秋に開設されるなど、各地を代表する企業が手掛ける集客施設として注目される。

ラグビーワールドカップなど多様なイベントが開催

 今年は、アジアでは初となる「ラグビーワールドカップ2019」が開催される。東海エリアでは、愛知県豊田市の豊田スタジアムと静岡県袋井市の小笠山総合運動公園エコパスタジアムで開催され、両会場で日本代表戦が行われることもあり、全国からも注目される。その他、主なイベントでは、愛知県では4回目の開催となる芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」、「第57回技能五輪全国大会・第39回全国アビリンピック」、「第30回日本医学会総会2019中部」などのイベントが開催されるほか、新天皇即位後新しい時代になって初となる「第70回全国植樹祭あいち2019」が開催されるのも注目される。岐阜県では、「日本スポーツマスターズ2019ぎふ清流大会」が9月に行われる。

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