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東海エリアのインバウンドは好調に推移
宿泊者数は4県ともに対前年比増、岐阜県は26%増

2019.04.19

外国人に圧倒的な人気の白川郷

好調な東海エリアのインバウンド

 2018年のわが国への訪日外国人旅客数は、2017年の2,869万人から8.7%増の3,119万人と3千万人の大台を突破し、過去最高を記録した。国は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックイヤーに4千万人の目標を掲げており、さらなる積極的なプロモーション活動を展開している。
 東海エリアは、従来から活発な活動の見られる中部北陸9県連携による広域観光周遊エリア「昇龍道」を構成しており、昇龍道の方針に足並みを揃えるとともに、各県独自のプロモーション展開も行ってきた。その結果、東海エリアの延べ外国人宿泊者数は、2017年の約535万人泊に対し、2018年は約631万人泊と前年比11.8%の伸びを示し、全国の伸び率11.2%を上回る結果となった。県別では、岐阜県、静岡県が好調で、岐阜県は前年比25.9%増の約123万人泊、静岡県は同20.7%増の約181万人泊となっている。岐阜県では特に飛騨高山、白川郷の人気が高く、現地を歩く観光客の多くが外国人という状況が続いている。
 県別では三重県が唯一全国の伸び率を下回ったが、三重県の特性を活かしたゴルフツーリズムの展開や忍者、海女の文化や食を活かした誘客に期待される。

国籍(出身地)別では中国の比率が高い東海エリア

 国籍(出身地)別の宿泊者の傾向を見ると、東海エリアは全国に比して中国からが多く、各県ともに全国の比率26%以上となっている。県別では、静岡県、愛知県の中国比率が高く、静岡県では約3分の2の65%が中国からとなっている。これは、初めて日本を訪れる人に人気の東海道ゴールデンルートが、愛知県、静岡県を横断することから、これらの客層が訪問しているものと思われる。岐阜県では、全国に比して香港、タイからの訪問が多く、三重県もタイからの比率が多い。今後のインバウンドの状況を展望すると、中部国際空港の新ターミナルビルが2019年度上期に開業を予定しており、LCC便の増便、新規就航などに期待される。また、名古屋市内のホテル開発ラッシュが続いており、各観光地への交通拠点でもある名古屋が東海エリア及び昇龍道全体のゲートウェイとしての役割を果たすことにも期待される。

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