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東海のレジャー施設、猛暑・台風などが影響し半数が前年割れ ナゴヤドームはコンサート増やドラゴンズの松坂効果で約18%増

2019.06.11

前年度比18.1%増と好調だったナゴヤドーム ©ナゴヤドーム

猛暑、台風等の影響で半数が集客減

 2018年度は、レジャー・集客施設の稼ぎ時でもある夏の猛暑が長きにわたったことと例年よりも台風の接近・上陸数が多かったことなどが集客施設へのマイナスの影響を及ぼした。当社が毎年実施している「東海3県主要集客施設・集客実態調査」の2018年度(2018年4月~2019年3月)の結果によれば、回答施設74施設のうち半数を超える38施設(51.4%)が前年比で減少となっている。多くの施設が減少の要因を猛暑と台風と回答している。猛暑、台風ともに屋外施設への影響が大きいが、そもそも外出を控えるという行動につながっていることや、台風によるイベントの中止、休園・休館などもあり、屋外施設、屋内施設ともにマイナスの影響を受けている。
 74施設のうち増加率10%を超える施設は11か所となっているが、うち施設のリニューアル休館期間などの反動で増加した施設が3施設含まれている。減少率10%を超える施設は6か所にとどまり、こちらも施設の休館期間の関係で減少した施設が2施設含まれており、大幅な減少施設は限られたものとなった。

ナガシマリゾートは13年連続でトップ

 集客数上位を見ると「ナガシマリゾート」(三重県桑名市)が1,550万人でトップ。関東や関西からの高速バス路線の開設や、20年ぶりの屋内アイススケート場の再開などを要因に、前年よりも20万人増加し、13年連続のトップとなった。2位は、愛知県ではトップとなる約848万人の「刈谷ハイウェイオアシス」(愛知県刈谷市)。2015年度の999万人をピークに減少が3年続いているが依然高い集客力を維持している。3位は約748万人を集客した「中部国際空港セントレア」(愛知県常滑市)。昨年10月に話題の複合商業施設「FLIGHT OF DREAMS」が開業し、前年比21.6%増と大幅に増加した。また、ナゴヤドーム(名古屋市)は、コンサート開催日数の増加と中日ドラゴンズの松坂大輔投手の活躍効果もあり、前年比18.1%増と好調な集客数であった。
 その他の施設では、新規施設を追加投資、整備した施設が集客数を伸ばしたのが目立つ。「名古屋城」(名古屋市)では金シャチ横丁の新規開業、本丸御殿の全体公開により集客を伸ばしたほか、「新城総合公園」(愛知県新城市)や「安城産業文化公園デンパーク」(愛知県安城市)なども新規施設の導入が集客増をもたらした。
 また、集客数への影響について質問したところ、「施設からのSNSでの情報発信」が集客に寄与したと回答した施設が51.7%あったのが特筆される。

■東海3県主要集客施設 2018年度年間集客集 集客人数順位
■東海3県主要集客施設 2018年度年間集客集 対前年度比増減順位
※1:調査機関が年度値(各年1~12月) ※2:遊具延べ利用者数 ※3:調査期間中に休館期間を含む  出典:2018年度東海3県主要集客実態調査(三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株))

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